落とし板はずし

雪深い地方では、冬の間窓が雪で割れないように
窓の外に落とし板というものをはめます。
窓枠の左右外側に溝を刻み、
そこに板をはめ込んでゆくのが一般的です。
湿気で材が膨らんでいると作業しづらいので
よく晴れた、乾燥した日に作業するのが鉄則です。
あと、最近はシリコンスプレーを使って滑りを良くする技を覚えました。
その昔、師匠たちは木づちでトンカントンカンと叩いてはめていたため、
落とし板の隅のところが欠けてしまったりもしましたが、
滑りやすいようにスプレーしておけば、そのような手間はかからないし
木材も長持ちさせることにもなります。
で、ようやく本日、
冬の間雪から窓を守ってくれた落とし板を外すことができたのでした。
例年、5月の連休明けくらいの作業なのですが、
今年は春が早かったので、
4月中に落とし板を外すことができました。
真っ暗だった本堂に
春の日差しと暖かい風とが入り、
ようやく本当の春が来た心持です。

一日一佛

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